◎依存（2） ページ38
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眠れない理由も、この睡眠不足を解消できる方法も、既に知っているのに。
葛葉くんさえ、隣にいてくれれば、すぐに眠れるのに。
だって、彼の体温は、俺よりいくらか低いくらいで。その温かすぎない、彼らしい体温を感じていると、その日の疲れがゆっくり、じんわり溶けていく。心が、安らいでいく。
心地よい心音を数えていると、いつの間にか、深い眠りについている。夜中に一度も目覚めることないまま、昼過ぎまで熟睡していた、なんてこともしばしばあって。
だから、できるだけ、仕事で疲れた日は特に、葛葉くんの家にお邪魔して、同じベッドで眠るようにしていた。俺の誘いを断らない、彼の優しさに甘えて。
だけど。
少しの嫉妬がきっかけで、気持ちを整えようとして。立て直そうとして。あと一日、あと一日と引き伸ばしているうちに。
俺から声をかけなければ、何か理由がなければ。君は一切、俺のことを見てくれないことに、今更気がついて。
今思えば、彼は俺の誘いを断ったことはないけれど、反対に、俺に誘いの言葉をかけてくれたことも、会いたいと言ってくれたことも、一度もなかったのに。
自惚れてたんだ。周りの声と、需要を理解した上にある、曖昧な沈黙を真に受けて。俺は君の、特別になれていると。
その事実に気づいた時、虚しくなった。リスナーも、仲のいいライバーでさえ、皆、葛葉くんが俺から離れられないと、そう思っているみたいだけど。
『……ふ、逆だよなあ』
俺が彼から、離れられない。
依存しているのは、俺の方だ。
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あんこ(プロフ) - もうこのお話を読むために日々頑張っていると言っても過言では無いくらい大好きです😇💗無理なさらない範囲で頑張ってください！！応援しています-`📢⋆ (3月24日 0時) (
レス) @page45 id: 176a047b16 (このIDを非表示/違反報告)
seeenraaa(プロフ) - 最近の生きる楽しみです😭💖えーるさんのお話大好きです！更新ありがとうございます🙇🏻♀️ (3月22日 0時) (レス) @page43 id: 42880fca27 (このIDを非表示/違反報告)
ゅ ぅ ゅ 。(プロフ) - はぁ~~~~……すき。 (3月9日 23時) (レス) @page18 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えーる | 作成日時：2024年3月5日 23時
