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Aside
コンコン
「姉様」
ヨナ?
『こんな遅くに、どうしたの?』
「その、明日は私の誕生日でしょう?
楽しみで、眠れないから」
枕を抱いてそう言って来たヨナは、とても愛らしい
『一緒に寝よっか』
「うんっ」
嬉しそうにするヨナと共に布団の中へ入る。
「姉様、この前ね私。
スウォンに告白したの」
ん?
『え"』
「返事らしい返事は貰えなかったけど、少しでも私のことを気にしてくれたら、今はそれだけでいいって思うの」
ヨナ、急展開すぎじゃない??
『そう。でも、言えてスッキリしたでしょ?』
「えぇ
ねぇ、姉様」
『ん?』
「姉様が、皇后になるのではダメなの?」
ヨナ.......
『ダメなことはないよ。
本当なら私が皇后になるべきなんだと思う。
でも、父上と相談して皇后はヨナにしようってことになったの』
「どうして?」
どうして...か
『私が人を導くのではなく、支える側になりたいって思ったのと、武器を手に持っているからかな』
私は父上に無理を言って刀を握らせてもらった。
父上の理想は恐らく、誰も武器を手に取らなくてもいい世界にすること。だから、武器を手に取ってる私が皇后になることは望んでいない。
「でも、私なんかより姉様の方が頭も良いし強いし皆を導く素質があると私は思ってるわ」
わぁ、嬉しい。
『確かにそうかもしれない。
でも、私はだからこそ補佐する側に回りたいの。
ヨナが前に出て皆を導いて、行き止まってしまったヨナやスウォン。ハクを助けたい。
それに、補佐にしか出来ないことも沢山あるんだよ』
そして最大の理由は、ヨナが恐らく
緋龍王の生まれ変わりだから
『ほら、もう寝ましょう。
明日は早く起きなければなんだから』
「えぇ、おやすみなさい。姉様」
『おやすみ、ヨナ』
愛しい、私の妹
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作者名:深琴 | 作成日時:2022年2月4日 9時