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「もう姉様！この従者をどうにかして！」
『まぁまぁヨナ。ハクが意地悪なのはいつもの事でしょう？ハクだって、ヨナの反応が可愛いからついいじめちゃうんだよ』
「ちょっと、A様は黙りましょうか」
私は知ってるだよ、ハク。
君、ヨナの事が好きなんでしょう？？
やっぱり男の子は好きな子にはちょっかいを出したくなるのかな
『ふふっ』
「ハクはお前達の幼馴染だろう？
それにハクは18にして城でも指折りの将軍で、護衛にはうってつけ」
そう、ハクはとても強いのだ。
なんだっけ、雷獣？とかいう異名まで着いてるらしい
「そんなの知らない、護衛ならもっと可愛げある人がいい」
ハクに可愛さを求めるのは酷だと思うなぁ、姉様は
「可愛いとは言えばいいんですか？
可愛くしとかなくて。お着きになったみたいですよ、スウォン様」
ｯ！スウォン、私達のもう1人の幼馴染でヨナと私の従姉妹。そして、ヨナが恋してる人物でもある。
「それを早く言いなさいっ！」
『あ、ヨナ！走ったら危ないよ！』
ヨナは走って行ってしまった......
「スウォン？だから髪を気にしていたのか？
彼はヨナの髪なんて今更だろうに、従兄弟なんだから」
『父上、乙女心っていうやつですよ。多分』
「乙女心......」
『私もスウォンに挨拶しに行ってきますね』
「ああ、行ってらっしゃい」
『行ってきます』
私には前世の記憶がある。
鬼という化け物に家族を食い殺され、復讐を誓い、同じ境遇の仲間と共に鬼の始祖を討った記憶が。前世では守れなかったからこそ、今世の家族は大切にしたい。
だから、スウォン。私と少し、お話しようか
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作者名：深琴 | 作成日時：2022年2月4日 9時
