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「大毅泣きそうだったでしょ」
「は、なんで俺が泣くねん
泣きそうやったのAやろ笑」
「私は泣きませーん」
帰り道
いつもの月明かりのこもれる道を2人で手を繋いで歩いた
さりげなく車道側を歩いてくれるその彼の顔を見上げると
「ん？」と首をかしげられる
「……明後日は卒業式だねー」
「そやなー、早かったわ3年間」
「うん、早かった」
「お前、めっちゃ緊張してておもろかったわ」
「そりゃ、こっちに友達いなかったし笑」
親の転勤でこっちの大阪にやってきた3年前
もちろん友達いなくて、でも高校には通わないといけなくて
がちがちの状態で迎えた入学式が
私と大毅が出会った日
『 これから2組を担任する濱田や！みんなよろしくなぁ！』
担任はもちろん、周りの子も関西弁だから
それになれなくて
標準語で話すことがなんだか怖くて、ずっと固まってたのを覚えている
まぁ、でも入学式のあとの恒例でもある
自己紹介、ではやっぱり何か話さなくてはいけないわけで
ドキドキしながらも標準語で自己紹介をすると
そわそわと私のことが囁かれるのが聞こえてきた
『 東京の子？』
『いや、東北出身やろ？ 』
『標準語とか、なんか変な感じやな 』
もっと小声で喋ればいいのに、と思うくらいに聞こえてくるその声に心が締め付けられていると
がたん！と前列の席が音を立てて1人の男の子が立ち上がった
そして
『 標準語めっちゃかっこいいなぁ！』
と笑顔を向けてくれて、そのおかげでクラスに『しげどしたん笑 』と笑いが起きた
そうやって私を助けてくれたのが大毅で
気づけば私は彼のことが好きになっていて、彼も私のことを好きになってくれて
付き合うようになって
今に至る
「ほんと、あの時はびっくりした」
「だってお前泣きそうやったし」
「そりゃ私だって女の子だし」
「……え？」
「……ほんと、しばくよ？」
「わー、発言が女の子ちゃうやん笑」
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ゆか - ドキドキして読むのが楽しみでしょうがない感じでした。頑張ってください。 (2019年2月11日 12時) (
レス) id: 914870328c (このIDを非表示/違反報告)
Luna.(プロフ) - 最初の方は｢可愛らしいカップル、憧れやなぁ｣ってほっこりして、でもだんだん淋しくなってきて。ラストは大号泣でした、、、！こんな素敵な作品に出会えて良かったです！！！Twitterフォロー失礼しますね！ (2017年4月9日 2時) (レス) id: 47b3f54f43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーり(プロフ) - αレムりんαさん» コメントありがとうございます！返信遅れてしまって申し訳ありません。とても嬉しいです。こんな私の作品を読んでくださってありがとうございました！これからもよろしくお願いします^^* (2017年3月26日 6時) (レス) id: 7e68a8b094 (このIDを非表示/違反報告)
αレムりんα - 最後辺り、すごく感動しました！泣きそうになっちゃって！！この作品を作ってくれて、ありがとうございました！ (2017年3月14日 18時) (レス) id: 70a3631a86 (このIDを非表示/違反報告)
かみこ(プロフ) - 気持ちが伝わってきて、最後のあたりからずっと泣いてしまいました。とても素敵な作品をありがとうございました！ (2017年3月8日 1時) (レス) id: 60518509e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり
| 作成日時：2017年3月4日 14時
