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「東京行きの新幹線は…………」
しばらく待合室で過ごしていたけど、そろそろ新幹線がくるからホームに移動する
少し前にかったミルクティーはもうぬるくなっていてそれをバックにしまった
階段を上がってホームに着くと、もう新幹線は来ていて
キャリーバッグをがらがらと引きずりながら扉の元へ歩いていく
もう、ほんとにばいばいなんだ
新幹線に乗り込む
その1歩を踏み出した時に
・
「……っ、Aっ！！！」
・
呼ばれた名前は私のもので、呼んだ声はたしかに彼の声で
「……えっ……？」
私はその足を戻すと、その声の聞こえたほうに顔を向ける
すると、こちらに勢いよく走ってきて
そのまま抱きしめられた
「だ、いき……？」
「はぁ、はぁ……っ、はぁ……はぁ……」
荒い呼吸を抑えるように必死に私のことを抱きしめてくる大毅
その背中に恐る恐る手を回してぽんぽん、と子供をあやすようにしてみると
「子供扱い、すんなやっ笑」っていつもみたいな笑い声が聞こえた
「……あほちゃう、勝手に行くとか」
「……ごめん、ね」
「……ほんま、疲れた」
抱きしめられた力は弱まることなく、むしろ強くなっていて
私はその温かさにずっと我慢していた涙を流してしまう
小さな嗚咽をあげて泣く私のことを今度は大毅がぽんぽんと背中を叩いてあやしてくれて
私も「子供じゃ、ないしっ」と強がってみる
「ふは、子供やん」
「……ちがぶ」
「泣きすぎてちゃんと喋れてへんし」
「だっ、て……っ……」
「……うん、俺も……泣きたいわ」
やっぱり離れたく、ないわ
耳元で言われた、私の東京行きが決まってから初めて聞いた大毅の本音
それは弱々しく、でもはっきりと私の頭の中に響いて
どうしてもこの力を弱めることができなかった
「……A」
「……ん？」
「……このままでええからさ、俺の話
聞いてや」
周りの人に見られているような視線を感じるけど、今はそんなこと気にしていられなくて
私はゆっくりとその言葉に頷いた
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ゆか - ドキドキして読むのが楽しみでしょうがない感じでした。頑張ってください。 (2019年2月11日 12時) (
レス) id: 914870328c (このIDを非表示/違反報告)
Luna.(プロフ) - 最初の方は｢可愛らしいカップル、憧れやなぁ｣ってほっこりして、でもだんだん淋しくなってきて。ラストは大号泣でした、、、！こんな素敵な作品に出会えて良かったです！！！Twitterフォロー失礼しますね！ (2017年4月9日 2時) (レス) id: 47b3f54f43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーり(プロフ) - αレムりんαさん» コメントありがとうございます！返信遅れてしまって申し訳ありません。とても嬉しいです。こんな私の作品を読んでくださってありがとうございました！これからもよろしくお願いします^^* (2017年3月26日 6時) (レス) id: 7e68a8b094 (このIDを非表示/違反報告)
αレムりんα - 最後辺り、すごく感動しました！泣きそうになっちゃって！！この作品を作ってくれて、ありがとうございました！ (2017年3月14日 18時) (レス) id: 70a3631a86 (このIDを非表示/違反報告)
かみこ(プロフ) - 気持ちが伝わってきて、最後のあたりからずっと泣いてしまいました。とても素敵な作品をありがとうございました！ (2017年3月8日 1時) (レス) id: 60518509e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーり
| 作成日時：2017年3月4日 14時
