恋の蜜 (ページ4)

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ガチャン。
と音を立て玄関のドアが空いて彼が帰ってきたであろうの時刻は夜中の2時を回っていた。

「 …おかえりなさい、」

末「なんや、起きてたんか。寝とけって言ってたんに」

「帰ってきた音で目覚めたの。」

末「 …あそ。」

誠也くんは帰ってくるなりスーツの上着を脱ぎソファーに座るとタバコを吸う支度をすればそれを口に含む。

「 …あの、せえやくん、」

末「なに？」

「 …ギュッて、していい？」

末「今そんな気分ちゃうから無理。 Aはさっさと寝ぇ。」

久しぶりに甘えようとしたらはっきりと断られたの初めて。それに、突き放すような言い方…。怖かったけど、不安で寂しくて堪らなかった私は無理に誠也くんを正面から抱きつこうとした。

末「ちょっ…、危ないやろ、」

片手にタバコを持っていたもんやからキツめな言い方で怒られる。けどそんなの気にしない、だって、久しぶりの誠也くんの匂い。何もついてない、誠也くんの匂い。

末「 A離れて、」

「 …やだ、」

末「やだちゃうから、」

なんで、そんなに私のことを拒むんだろう。嫌いに、なったのかな…。

「私のこと、嫌いになった… ？」

ずっと気になっていたこと、等々本人に聞いた。返事が怖いけれど、聞いてみたい。

そう思っていると力強くソファーに押し倒された。