【NARUTO】哀は心を裂く病のように

百五十九話 ページ9

｢これで六度目だ｣

六度目？何の話？

｢真実が知りたいか？｣

｢いや、知らねばならぬ。そして止めるのだ、それが私達に課せられた使命｣

真実？

だから一体何の話なの？

止めるって何を？

私達に課せられた使命って？

そう聞く暇もなく、私の意識は闇へと溶けていった











｢......変な夢｣

一体、何だったのだろう

ただの夢？

いや、ただの夢にしてはなんかこう...

どうしてかは分からないけど、何かを忘れている気がして...

｢うちはツバサ、休息のところ失礼する｣

突如した声に私は反射的にクナイを握るが、パタパタと集まり出した紙を見て私はクナイを元の位置に戻す

｢任務だ｣

凛とした声が再び静かな部屋に響いた











任務

そう言い渡され私は即座に頭を切りかえた

任務と言うのはイタチ兄さんの協力者を名乗る私が信頼に当たるかどうか暁のリーダーが与える試練のようなものだ

試練、と言ってもほぼサポートだけれども

｢ツバサ｣

その任務を伝えに来る役が、暁のメンバーの一人小南と言う女性だ

｢それにしても、寝起きとは言え貴女が気を抜いているなんて珍しい。何かあったの？｣

｢お恥ずかしい限りです、少し気掛かりな夢を見たので考え事を｣

紙を操る忍術を使う

その忍術で羽根を作り佇む姿は正に天使









雨隠れではペイン(神)の傍にいる彼女を天使様と呼んでいるらしい

私も初めて彼女を見たとき、綺麗だと、天使だと思った

どうやらそれは口から漏れていたらしく、彼女の耳に拾われていたようで

悲しげに笑った後、”天使なんかじゃない”とそう返された

｢それと、サソリの代わりが新しく来るわ。また会うことになるとは思うけど｣

｢サソリさんの...そうですか、分かりました。有難うございます｣

礼を言うと小南さんは去っていった

...新しく来る、てことはつまりそう言うことなのよね

私は言葉の意味を悟り、静かに目を閉じる

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