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5人で病室を出た。
彩音は見るからに落ち込んでいる様子で、裏切ったのが自分にも傷となって残った。
A「彩音」
彩音「断れんかったよな」
見たことないくらい暗い表情で下を向きながら歩く彩音。
その足取りは重かった。
A「ごめん」
彩音「大丈夫」
A「私は福本くんのこと何とも思ってへんから。さっきのも福本くんは私にそういう気持ちは一切ないんやし」
彩音を安心させるために正反対のことを言った。
色んな人を傷つけて、裏切って。
純粋で綺麗な心の持ち主である彩音の親友がこんなんで良いんかな。
彩音、無理してるんとちゃう？
でも、彩音にそんな言葉を向けられるはずもなかった。
会話に困っていると後ろから小島くんが肩を叩いて話そうと誘ってくれた。
自分からは見えないけど、小島くんと並んで歩いてるのは絶対不釣り合いなんやろうなって自分でも分かる。
小島くんの隣におれる勇気がない。
小島「俺は、正直に彩音ちゃんに言ってもいいと思う」
A「何を？」
小島「大晴はAちゃんが好きってこと」
小島くんから好きって言葉を聞くだけでドキドキしてしまうくらい敏感になった。
A「でも絶対彩音傷つくで？」
小島「でも逆にこのままやったら2人の関係が悪なってまうと思うねん」
確かにこのままだと私が彩音から福本くんを奪ったみたいになる。
彩音との関係が悪化したら最悪やし、Aぇ! groupにも悪い。
小島「勇気いると思うけどこれからのこと考えたら必要なことやと思う」
A「そうやな」
小島くんの言葉で勇気が出て、その日の夜彩音に連絡した。
A『話したいことがある。今からいつもの公園来れる？』
彩音『すぐ行く』
だいぶ夜遅かったけど彩音は連絡をするとすぐ来てくれた。
ただでさえ話すことが辛いのに、それを聞いて苦しんでる彩音の顔を見たくなかった。
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作者名：あいりる | 作成日時：2022年6月18日 7時
