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尊敬と
感謝と
憧れと
思慕と…
言葉では言い表せない感情が綯い交ぜになり、込み上がってくる何かを堪えるように下唇を噛む。
揺れる瞳が熱くなりそうで、一度目を閉じると逃すようにゆっくりと息を吐いてから視線を上げた。
「噛んだらあかんよ」
優しい声と、いつの間にか伸ばされた指先が、唇に触れないぎりぎりのラインをなぞる。
まっすぐに見つめてくる瞳に映る自分を数秒見つめてから、ようやくだいちゃんと目が合っていることに気づいた。
近い！
反射的に体が後ろに逃げようとしたけど、いつの間にかスマホを握る手が捕まっていて失敗。
「…っまだ、なにもしてません！！！」
【西畑】
前の仕事終わり、まっすぐに移動してきたら一番乗りやった。
朝が早かったのもあって、ソファで少しだけ休憩のつもりがいつの間にか眠っていたらしい。
浮上していく意識の中で、微かに聞こえた声と人の気配に目を開ければ、今にも泣きそうな朔が居た。
滅多なことで、朔は泣かない。
入所当初は、隠れてではあるが、よく泣いていた気がする。
いつから泣かなくなったんだったか…。
泣きそうだな、という雰囲気を感じても潤む瞳はいつも涙を零すことはなく、感情と共に内に押し殺される。
それは俺たちと同じ世界で生きていくと決めた、彼女の矜持。
だから、俺たちもずっと見守っていくって決めた。
思わず捕まえてしまった細い腕。
泣きそうな顔は見たくなくて、噛み締めた唇を解くように指先を伸ばす。
「まだ、してないなら、ナニを、するつもりやったん？」
体を少し捻って隣の朔に向けながら、ソファの背凭れ側に首を傾げる。
わざとにゆっくりと、揶揄を含めて問いかければあからさまに動揺した。
悲しい、辛い、って感情は押し込めるくせに、それ以外はわかりやすく顔に出る。
「ち…、ちゃうもん、ちょっと寝顔の写真撮りたかった、だけやねん」
「えぇ？写真だけにしては近すぎへん？ちゅーでもされるかと思ったんやけど」
捕らえた腕を指先で擽るようにいたずらをすると、ビクッと肩を震わせる。
…あ───…、また、瞳が潤んできた。
耳朶が赤く染まるのが見える。
腹の底で良くない感情が頭を擡げるのを、あかんな、と思いながらも自然と口角が上がり自身の下唇を舐めた。
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斗和(プロフ) - ミユさん» コメントありがとうございます。ぎゅっと纏めてしまったので不自然さもあったと思いますが面白いと言ってもらえて嬉しいです！別作品は、機会があったらチャレンジしてみたいです (2022年7月27日 22時) (
レス) id: 5566dd5809 (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - 今回のメンズ校の話を別で見たいな思ってしまうほど面白かったです！！！もし良ければ別作品として、この設定のまま見たいなって…ｵﾄﾞｵﾄﾞ (2022年7月24日 18時) (レス) @page30 id: 98f899b5ac (このIDを非表示/違反報告)
斗和(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます。みっちー推しなんですね。私は彼のデュフフ笑いがツボです(笑)美紀さんも体調お気をつけてお過ごしください。 (2022年7月10日 7時) (レス) id: 5566dd5809 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - なにわ男子は道枝駿佑君推しですコロナと最近気温差がすごいので体調などにも気をつけてくださいね (2022年7月8日 11時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斗和 | 作成日時：2022年6月26日 15時
