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「……部活ちゃうから生徒会から予算も下りんし、練習も軽音部に比べたら満足にできひんねん。ごめんなぁ……。せやからバンドやりたかったら軽音部に入ったほうがええと思う」
流星くんや恭平も、うんうんと頷いた。
「……と、言われましても……」
軽音部、めっちゃギスギスしてそう……。
長尾と顔を見合わせる。
「みっちー……そんな空気悪そうなとこやめとき」
「俺も、あんま入りたない……」
大吾くんが、俺の顔をじっと見た。
「みっちーぐらい顔の綺麗な子が入ったら、今世紀最大の昼ドラが始まりそうやなぁ」
ぞぞぞ。自分の周りで繰り広げられるドロドロな昼ドラを想像して悪寒が走る。
丈くんが立ち上がった。
「せやけど、君ら2人が入ってくれたら8人！ 部活に昇格できんねん！ そしたら生徒会から予算も下りるし、ちゃんと活動もできるようになるはずやねん！」
「あ、待ってください。俺はみっちーについてきただけで、ギターもベースもやったことないですし……」
「中学の時、部活なんやったん？」
「吹奏楽部です」
「楽器は？」
「サックス……」
「ほなバンドでもいける！ UVERworldやってサックスおるし！」
「ええ〜……」
眉を下げて弱りきった顔。
めっちゃ押せ押せで全然断れん。ごめん長尾。
不安げな俺達の様子に、恭平が口を開く。
「今ならテスト期間に学年28位の丈くんつけんで」
「まじっすか！」
「28位とか中途半端なん教えんなや、1位とか言うとくもんやねん」
「丈くん教えるん上手やからなぁ」
大橋くんがなんだか自慢気。
学年で300人とかいる中での28位ってだいぶ賢い。
「28位で良ければなんぼでも教えたるからお願い！ 入って！」
「え〜、どうしようかなぁ」
有利な立場だとわかったのか、長尾がニヤニヤしとる。
恭平が「えー、じゃあ……」と悩んで口を開く。
「俺が持ってるゲームも貸したんで」
すかさず大吾くんも挙手する。
「あ！ 漫画も出す！」
「乗ったー！！！」
お前最低やぞ。
……そんなこんなで、俺と長尾はバンド部に入部することになった。
1秒も見学していないことに気がついたのは家に帰ってからだった。
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加賀美もち(プロフ) - Hano.さん» ありがとうございます☺️これからも見ていただけると嬉しいです！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 451045e34b (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - 道枝くんとバンドでアオハル、、、！最高です！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年1月27日 7時) (レス) @page5 id: 01437fdce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加賀美もち | 作成日時：2022年1月26日 20時
