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「おつかれ〜。見学の子連れてきたで」
「失礼します！」
「失礼します……」
中に入ると、昨日見学を勧めてくれた大吾くんと丈くんが、ぱああっと顔を明るくした。
「あ！ 昨日の」
「ほんまに来てくれたんや」
「2人、昨日全然説明しやんで見学来いーって言うたやろ」
大吾くんと丈くんが気まずそうな顔をする。
「……忘れてたんよ」
「ほんまかぁ？」
がちゃり。扉の開く音。
また別の人が入ってくる。
「お疲れ様で……あれ、初めて見る顔」
女の子みたいなかわいい顔。
青いラインのネクタイやから、2年生。
「部活見学に来ました」
「え、ほんまにうちで合ってる？」
「うちで合ってるって……？」
さっきもおんなじこと言われた。
がちゃり。さらに1人入ってくる。
「どうしたんすか、こんな入り口で」
クールなイケメン。
…………あれ？
「恭平？」
「え、……もしかして、みっちー？ どうしたん、こんなとこで」
「部活見学で……」
「軽音やなくて？」
「恭平とみっちー、知り合いやったん？」
不思議そうな顔の大吾くんに、「幼馴染なんです」と答える。
まさか恭平に会えると思ってなかったからびっくり。
幼稚園のときに同じ公園で遊んでたのがきっかけで仲良くなって、ほんまのお兄ちゃんみたいに慕ってて。
小学校くらいまでお互いの家を行き来してよく遊んでた。
「中学違くなってからあんま会わへんくなったけど、ほんまでかなったなぁ」
「20cm近く伸びたもん」
「もう抜かれそうやん」
「恭平もバンド部やったんやな」
「あ、忘れてた、それ！ なんでうちなん？」
「楽器やりたいんやて」
大吾くんが「なー？」と首を傾げる。
あざとい。
「せやったらますます軽音行ったほうが……」
「いらんこと言わんでええねん」
べしっ。
丈くんが恭平の頭を叩く。痛そうな音。
「貴重な新入生たち！ ぜひ入部してくれ」
芝居がかった声で、丈くんが手を広げた。
……なんやこれ。
「なぁ、みっちー……。なんか、怪しない……？」
長尾が不安そうに小声で話す。
案内してくれた先輩が、ちょっと困った顔でちゃんと言うたほうがええよと丈くんを嗜めた。
「ごめんなぁ、2人とも。
うちは、軽音楽部のはみだしもんなんよ」
「はみだしもん……？」
不穏な気配がした。
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加賀美もち(プロフ) - Hano.さん» ありがとうございます☺️これからも見ていただけると嬉しいです！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 451045e34b (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - 道枝くんとバンドでアオハル、、、！最高です！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年1月27日 7時) (レス) @page5 id: 01437fdce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加賀美もち | 作成日時：2022年1月26日 20時
