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13時。
若干押し気味で進んでいるタイムスケジュール。
裏で準備をしながら、俺らは軽音部の演奏を聞いていた。
「……うま」
「ちゃんと上手いんが余計腹立つんよ」
思わず呟いた言葉に、流星くんが舌打ちしながら言う。
「でも、曲は俺らのが好きです」
「わかるー！ 作曲のセンスはこっちの勝ちやんな」
「えーほんま？ めっちゃ嬉しいねんけど」
ぷるるるる、と唇を鳴らしていた大橋くんが、嬉しそうに流星くんの肩に腕を回す。
「ボーカルも正直うちのが上手くない？」
「わかります」
「えー、そんな作曲とボーカル担当なんは、誰ぇ？」
「アレンジも勝ってるわ」
「もーなんなんりゅうちぇ。ツンデレやーん」
嬉しそうな大橋くんにまたしてもスルーを決め込む流星くん。
特設のステージからは、曲と曲の間なのかMCをしている声が聞こえてくる。
『俺もさっき屋台で唐揚げ買ってきてん。めっちゃ美味かった』
『わかるー！ なんで屋台の唐……』
ぶつり。音が途切れる。
「なんやろ？」
「音声トラブルですかね？」
流星くんと顔を見合わせる。
ステージの方を見ていると、少しして「あー、あー、」というマイクテストの音が聞こえてきた。
『めっちゃビビったー。電源の調子悪いっぽいです』
「つまらん話せんとはよ次の曲いけってことちゃうん？」
流星くんの毒舌は絶好調。
話によると、ボーカルの人が例の部長らしい。
まあまあ、と流星くんをなだめているとすぐに曲が始まった。
恐らく時間的に、この曲が終われば次は俺達だ。
「みっちー、緊張してるん？」
流星くんが顔を覗き込む。
バクバク鳴る心臓を抑えながら、「めっちゃ緊張してます」と答えると、「軽音のあとやから？」とニヤニヤ。
「それも……まぁ、あります」
「そんなみっちーに、軽音とか屁でもないわ！ って思わせたるな」
「えと……はい」
ちょっと待っててなーと何かを企む顔。
そうこうしているうちに、軽音部の演奏が終了したらしい。
「あ、もうすぐや。聞いてて」
「何をですか？」
「ええからええから」
ステージを指差しながら言う流星くんに、戸惑いながらもひとまず耳をすませてみる。
『お聞きいただいて、ありがとうございましたー！』
『DRAGoN FIVEでしたー！！』
「ドラゴンファイブやで？ 死ぬほどダサない？」
思わず吹き出した。
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加賀美もち(プロフ) - Hano.さん» ありがとうございます☺️これからも見ていただけると嬉しいです！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 451045e34b (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - 道枝くんとバンドでアオハル、、、！最高です！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年1月27日 7時) (レス) @page5 id: 01437fdce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加賀美もち | 作成日時：2022年1月26日 20時
