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サックスのロングトーンが響いた。
そのまま綺麗な音色が奏でられて、長尾がちらりと視線を寄越す。
息を合わせて。
弦を震わせる。
一音一音丁寧に。早くなりすぎひんように。
サビ直前の最後の一音を鳴らした。
最後ちょっと速かった……けど、失敗せんで良かった。
ふぅ、と息をつく。
顔を上げると、みんなが目をキラキラさせてる。
ぱちぱちぱちって拍手。
すると。
「……すっっごいよかった！」
拍手の音が部屋のドアの方から聞こえた。
振り返ると、1人の女の子。
「2人とも、経験者なの？ すごい、いい音だった！」
「ええ、と、はい……」
「あ、ありがとうございます……」
「サックスは倍音がすごい綺麗に出てたし、アコギは1番最初の入りがすっごい好きだった！ でもそうね、サックスは多分タンギングなのかな？ ちょっとだけ遅れてて、アコギが若干速いところがあったかも。リズム合わせたら最強だよ！」
キラキラした目で、早口でまくしたてられる。
呆然と彼女を見ていると、大橋くんが「こーら」と嗜めた。
「2人ともびっくりしてもーてるやん。初対面やろ？」
「あ、そうか……。ごめん、つい」
「ごめんなぁ、2人とも」
「えっと……、大橋くんの知り合いですか？」
戸惑いながら、長尾が聞く。
うん、と大橋くんが頷いて。
「この子、バンド部の作詞担当」
「中西Aです」
よろしくお願いします、とぺこり。
さらりと流れる黒髪。
背がぴんと伸びている、とても綺麗なお辞儀だった。
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加賀美もち(プロフ) - Hano.さん» ありがとうございます☺️これからも見ていただけると嬉しいです！ (2022年1月27日 19時) (
レス) id: 451045e34b (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - 道枝くんとバンドでアオハル、、、！最高です！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年1月27日 7時) (レス) @page5 id: 01437fdce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加賀美もち | 作成日時：2022年1月26日 20時
