五年い組の美人さんは陰陽師でした!?〜二ノ段〜

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「本日の授業はここまで!」

「「ありがとうございました!」」

授業が終わると、皆がぞろぞろと教室から出て行く。

「三郎、雷蔵。ちょっと待ってくれ。」

俺が声を掛けると、二人はピタリと足を止めた。

「何だ?八左ヱ門。」

「いや〜その…一緒にAのお見舞いにでも行かないかと思っ…て。」

いつもなら冗談も言い合える仲なのに、つい、タジタジになってしまう。

「…。」

気まずい空気が俺達を包む。
その空気を押し退けるように、意外にも雷蔵が口を開いた。

「行こうよ、皆で。勘右衛門と兵助も誘ってさ。いつまでも気まずいままじゃ、嫌だよ。」

雷蔵にそう言われてしまっては、三郎は断れないだろう。
案の定、三郎も雷蔵の言葉に同意した。

「分かった。」

「ありがとう。それじゃあ、い組の二人も誘いに行くか!」

雷蔵の顔がパァッと明るくなる。
三郎もまだわだかまりがあるような顔はしているが、少し表情が和らいだ気がした。

「(もしかしたら、三郎も雷蔵も気まずいのが嫌だったのかもしれないな…。)」

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