なにわの調２ (ページ8)

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末っ子2人が自分の部屋へ荷物を置きにいなくなる。

すかさず流星がスマホを取り出して、画面をこちらに向けた。

流「見て見て、大ちゃんこれ」

それは今朝、登校時に撮ったであろう末っ子2人と流星の3ショット写真だった。

3人ともピースしてむっちゃ笑顔。

大「かわえぇ…流星、俺も欲しい」

流「かわちいやろ？あとで送る〜

丈くんにも、送っとこ」

そう言って流星はスマホをトントン、と軽快にタッチしている。

大「丈くんに送るために撮ったん？」

流「うん、でも俺自身が取りたかったってのもある(笑)

もうそろそろ卒業やし、この2人と登校出来るの限られてるから」

大「そっか…流星ももう高校生かあ〜」

流「勉強教えてな、先輩〜！」

大「自信ないわぁ〜(笑)」

午前授業が終わって帰ってきたらもうみっちーのことが頭を過ってしまって課題が手つかへんかった。

初登校やし、話聞いたところ謙杜とはクラス別みたいやし…。

体調面もそうやけど、新しい環境だと心配が募ってしょうがない。

多分、丈くんも同じやろうから、流星がそうやって考えてくれてて嬉しかった。

和「ただいまぁ！みんなおるー？」

流「おかえり、大橋くん」

大「おかえり〜、買い物ありがとはっすん」

和「おん、ええよええよ〜！

謙杜とみっちーは？」

流「わからん、多分2人で宿題やってるんちゃう？」

和「一気に仲ようなったなぁ、2人」

大「ふふ、」

流「大ちゃん何か知ってる感じやな」

和「なになに〜？何かあったん？」

大「内緒や(笑)」

流「年上2人めっちゃ秘密にしたがるのなんなん？」

大「怒らんとってりゅちぇ〜」

2人の距離が縮まって嬉しいなぁ、とこの間の謙杜叱咤激励事件を知っている俺は1人、ニマニマした。