なにわの調２ (ページ32)

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恭「お疲れ様したー！ありがとうございましたー」

「お疲れ様ー、今日良い感じだったね」

恭「ほんとっすか！ありがとうございます。

またよろしくお願いします」

割とどの撮影でも、会うカメラマンさんに褒めてもらって気分はルンルン。

「高橋くん、お疲れ様。よかったね」

恭「ありがとうございます！」

「あ、そうだ…撮影中、ずっとスマホ鳴ってたわよ」

恭「うわ！すんません、マナーモードにするの忘れてましたっ」

「気ぃつけてね〜」

恭「はいっ、お疲れ様でした！」

うまく行ったと思ったらこうや〜。

他の人もおる楽屋やから、ホンマにこういうの気つけへんとな…。

今からでも遅くない、とスマホをタップしてマナーモードにしようとするも、画面には夥しい数の着信履歴。

恭「丈くん…？なんで…」

こんな鬼電見たことない…。

少しヒヤッとした気持ちで、丈くんにすぐかけ直した。

丈『やっと出た！』

恭「ごめん、撮影してた。どうしたん？」

丈『疲れてるとこ悪いんやけど…みっちーが行方不明やねん』

恭「えっ…」

丈『夕方、謙杜と流星おいて先に帰ったっきり見つからへんねん、まだ施設にも帰ってない』

恭「帰ってないって…もう19時過ぎやで！？」

丈『みんな探してるんやけど全然見つからんねん』

恭「俺も探す、みんなどこらへん回った？」

まさか俺が呑気に撮影してる間にそんな大事、起きてるとは思わんくて。

焦りが一気に身体を支配する。

丈くんからみんなが探したところを聞いて、通話を切った。

そのまま、すれ違うスタッフさんやモデル仲間に挨拶してダッシュで仕事場から出る。

急に、どっかいってまうなんて…。

一体みっちーに何があったんや。