If he is sweet ページ35
「え？」
目を見開いたカルマくんが、そう、小さく声を漏らした。
けれどその顔がみるみる曇っていく。
「どうして？」
隣に座る私の頭を優しく撫でながら、優しい声で問いかけてくれる。
カルマくんはきっと、余裕があるんだ。
私と別れたところで大した損失なんてない、と、きっとそう思っている。
でなければ、この状況で、こんなにも優しくしてくれる彼が、理解できないのだ。
私は一向に押し黙る。
口を開けば、今の嘘、なんて言葉が出てきてしまいそうになる。
「もう1回聞くよ。…どうして別れたいの？」
『…っ』
さっきよりも幾分低い声に、覚えず肩が跳ねる。
優しい顔は変わらない。
頭を撫でて、髪の絡まりを解すその手の優しさだって、さっきと変わらない。
だけど声だけは、まるで彼の本心を映し出す鑑のように冷たい。
「答えて」
けれどその冷たい声の中に、ふと焦燥や哀調を見つけて、戸惑ってしまう。
『私、カルマくんに釣り合いがとれないから』
ぽつり。
呟いた言葉にカルマくんが顔を歪めたことに気付いたけれど、気にせず続ける。
『私がカルマくんと別れて、それでカルマくんはもっといい子を見つけるべきだと思って…』
そこまで話したところで、カルマくんが私の頬に手を添えて、上へ向かせた。
自然と避けていた視線が、必然的に交じり会う。
カルマくんは、とても悲しそうな、そしてその痛みを堪えるような、そんな顔をしていた。
そんな顔をさせたかったわけじゃない。
私と別れようが別れまいが、きっと、カルマくんにとって大した違いはないと思っていた。
軽薄で自分勝手な気持ちが、彼を傷付けた。
『カルマくん、ごめ…』
「やだ」
『え？』
「やだって、言ったら？どうするの？」
『そんなこと言われても…』
「俺が他の女と付き合ってもいいの？」
そう問われて、口ごもる。
そんなの、嫌に決まってる。
本当はずっと彼女でいたい。
本当はずっと私だけ愛してほしい。
だけどそれを、貴方も望むの？
貴方にはきっと、もっといい子が…。
「俺はやだよ、Aが他の男といるなんてね。考えただけで、相手の男殴りたくなる」
『…っ、私、』
「大好き。離れないで」
.
そう言ってキスをした貴方は、
どうしてそんなにかっこいいんだろう。
If he is dark→←Let's talk about…
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さくら(プロフ) - え、徳島なんですか！私も徳島出身なんですよ！ (2018年7月15日 6時) (
レス) id: 32f861f453 (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - そらる大好き結衣。サンさん» ありがとうございます！題名気に入ってます。笑 (2018年5月25日 16時) (レス) id: 2b331bc7c5 (このIDを非表示/違反報告)
そらる大好き結衣。サン - 感動…！！！泣いちゃいました。笑 最高です！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 220185e22c (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - そらる大好き結衣。サンさん» 了解です、ご期待に添えるよう頑張ります。笑 いやいや、東京から見たって都会ですよ！笑 私も徳島けっこう好きです！ (2018年5月24日 16時) (レス) id: 2b331bc7c5 (このIDを非表示/違反報告)
そらる大好き結衣。サン - あーーー。本気で！あずみさんの作品大好きやから、どうなるんか楽しみにしてます！それと、兵庫って、中途半端じゃないですか？笑東京から見たら田舎で、それこそ徳島から見たら都会。俺田舎好きですよーー！近くに山とか川とか…めっちゃ憧れます！ (2018年5月24日 16時) (レス) id: 17db40430b (このIDを非表示/違反報告)
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