ずっと傍にいてよ【 赤 羽 業 】

鏡よ鏡 ページ47

鏡よ鏡、鏡さん。
世界で一番彼を愛してるのは、誰？

ねぇ、きっと私しかいないでしょう？

どうしてかな。
私はこんなに好きなのに。

貴方はどうしたって振り向いてくれないの。


ねぇ、目覚めさせて、痛ましい夢から。
貴方のキスで。

私を眠り姫のままにしないで。

悪夢から覚めて、貴方を確かに抱き締めたいの。


ビビディバビディ、と魔法をかけて。
貴方と結ばれるための硝子の靴が欲しいの。

他の誰かに、それが渡るくらいなら。

あぁ、硝子の靴なんて割れてしまえばいいのに。

私だけを見てほしいのよ。


声なんていらないわ。
代わりに貴方の隣を歩かせて。

愛に言葉は必要ないでしょ？

ただ傍にいたいだけなのよ。


ねぇ、魔法の絨毯で連れ去って。
籠の中の鳥は嫌なの。

輝く星に包まれて、貴方と空を飛びたいわ。


「A、ぼーっとしてどうしたの？」

『何でもない』

「えー、気になるじゃん。悩んでる顔してるよ」

『何に悩んでると思う？』


“んー、”って、割りと真剣に考えてくれているカルマくんが、何となくかわいらしくて。


『きっと、当てられないよ』

「分かんないよ？」

『ううん、ムリよ。自信を持って言える』

「言ったね？」


だって、悩んでることが貴方を好きだから、なんて、貴方に分かるはずがない。


「じゃあ賭けよ。もし俺が今日中に当てられたら俺の言うこと1つ聞いてね」

『当てられなかったら、私の言うこと1つ聞いてくれるの？』

「そ、どう？賭ける？」

『のった』

「ふふ、取り消しはなしだよ」









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Mirror, mirror, on the wall＿鏡よ、鏡＿
(Don't show him my heart.)
(＿どうか私の心を映さないで＿ )

ビビディバビディ→←七月の夜寒＿♭

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