【アイナナ】可愛い路線で売ってます【男主】

９。 ページ10

大和 side。








『……ありがとうございます！自分もIDOLiSH7の皆さんとの共演、楽しみにしていました！！先輩達の番組に出演できること、とても光栄です』









Aくんはそう言い、そのまま笑顔で一礼し腰につけた二つの星をぶら下げているチェーンを揺らしながら出ていった。


そして、一息吐く。









「……なんか、めちゃくちゃ良い子だったな」

「ハイ。とてもキュートで愛らしい笑顔でしたね！」

「うん、俺も先輩って言われてなんか照れくさいなぁ……」









「案外裏とかあるかもしれないぞ」とか言っていた自分に胸が痛くなる。



でも、星影芸能事務所……親父の事務所のこの子には要注意だな。

俺と親父の関係を知っているかもしれないから変な事言われないかお兄さん怖いなぁ。









「あれが演技だと尚更怖いですよね」

「一織、そんなこと言うなよー。超いい子だったじゃんか！」









ミツも、会う前までは警戒心丸出しだったのに、ころっと変わる。

まあ、ＭＶ通りの笑顔でThe良い後輩のお手本のような挨拶されたらそりゃそうだよな……。




こんなにお偉い事務所に所属しているのに、態度も愛想も良かったら、そりゃあテレビ出演依頼が多いわけだ。

おまけに、キャラも視聴者からあまり反感を抱かれないからな。





でも、なんか、ドラマで演技経験のある俺から見ると笑顔がな……









「…………違和感感じるんだよな」

「ん？ヤマト、何か言いましたか？」

「いや、何も」









．

１０。→←８。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す