赤い糸【鬼龍紅郎】 ページ14
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「……俺には言えねえことなのか」
『そ、そういうわけじゃないけど………運命の赤い糸って信じてる?』
「赤い糸?」
鬼龍が、こういうの知るわけないよな……。
あんまり恋愛とか興味無さそうだし、そもそもアイドルだし。
『俺、運命の相手が見えて、今日自分の相手が分かったから少し戸惑ってるだけで……』
「んなもん見えるのか……。それで、運命の相手って誰だ?」
『……俺の?』
鬼龍は真顔で頷く。
なんて返せばいいのか分からない。
どうしようかと悩んだ末、
『……奏汰』
「よびましたか?」
いや、分からないとはいえ友達の名前言うのはおかしいだろ!!
まあでも1番嘘ついても怒らなさそうだし。
「……深海か。良いやつで良かったじゃねえか」
『いや、男だけどね……』
「お前のこと、好きだったけどそれなら仕方ねえな」
『…………は?』
え、今なんて言った?
クラスメイトたちの目線も、鬼龍に集まる。
『え。どういうこと、鬼龍、』
「おはようございます!!おやぁ?朝から静かですねぇ。あっ、鬼龍くんとAくん、赤い糸で結ばれて、とうとうお付き合いでもしたのですか?」
……日々樹?
えっ、お前も、赤い糸見えてたのか?
ていうか今から、鬼龍に冗談やめなよって慰めようとしたのに、どうしてそんなこと言うんだよ!!
鬼龍はぽかんとした顔で、日々樹を見つめる。そして、俺の腕を力強く握る。
「ちょっと、来てくれねえか」
『え、』
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.
「結局、何が正しいんだよ」
人影のない場所で壁ドンをされてる状態になっている。
うわ、怒ってる……。
でも普通、突然赤い糸やら意味わからないこと話されて困るよな。
『……ごめん。赤い糸は本当で、奏汰と結ばれていたってのは嘘。本当は……鬼龍、お前だった』
「……なんで嘘ついたんだよ」
『だって男と結ばれてたなんて知ったら嫌だと思うだろ?』
俺の判断は正しいはずだ。
本人に自分と結ばれてたなんて知ったら嫌だと思うし。
「思うわけねえだろ」
『え』
「なあ、Aは、俺と結ばれていたってのは嫌なのか?」
真剣な眼差しで見てくる鬼龍。
俺は、
俺は、
『嬉しい、なんて言ったら気持ち悪い?』
「……そんな訳ないだろ」
二人で笑いながら抱き締めた。
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どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» 了解です!! (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 宗さんとみかちがいいですか! (2019年8月8日 20時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» キャラ誰がいいですか?? (2019年8月8日 16時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» 分かりました!リクエストありがとうございます^^* (2019年8月6日 7時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 2人が夢主が好きで夢主にアピールしてるのに全然きずかないのが見たいです。 (2019年8月5日 23時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
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