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夜。彼を呼び出してAの墓の前に訪れた。
「本当に頑丈な氷ですね」
「ああ。今からこれを解く」
「今から解くですって……！？そんな事を勝手にして僕まで罰を受けるのは真っ平御免ですが」
「元々凍らせたのも僕だ。責任は僕に掛かっている」
彼女の身を纏う頑丈な氷を火魔法で溶かす。
水が床に流れる。徐々に、彼女の体が顕になってきた。
そして、彼の方を向いて聞いた。
「契約書はあるか？」
「ええ、ここに」
彼の黄金の契約書を受け取る。
そして、Aの親指を朱肉につけ、サイン欄に押した。
これで、彼との契約が成立した。
「……何故、僕と契約を？彼女の魔法を奪ってしまいますよ？」
「それでいい。Aのユニーク魔法は同じ価値の物ならば変えられる。だから、彼女の魔法を使い、彼女の命を生き返させて欲しい」
「それだと、彼女の命と同じ価値のものを探さなくてはいけませんよ。彼女は現在国民に世界に舞い降りた天使の如く讃えられ愛されている。その命はかなりの価値になるでしょう」
彼の言う通りだ。
Aの墓には僕以外にも多くの人が訪れ、花を添える。そして皆彼女の美しい顔を見て微笑むのだ。
そんな彼女の生命と同じ価値。
それは、僕の生命を捧げる事だ。
「僕の生命と変えよう」
「……正気ですか？助けて貰った貴方の命を彼女に差し出すなんて」
「彼女が生き返るならば構わない。それに、僕の寿命は長いから幾らでもくれてやろう」
己の生命を犠牲にしたAに比べれば容易い代償だ。
妖精族の寿命は人間とは比べ物にならない程、違う。どうせならば、彼女と同じ歳で死ねた方が幸せかもな。
その言葉に、アーシェングロットは意を決した表情で僕が教えたように魔法を使った。
「光り輝く石の如し寿命の代わりに生気を。「
刹那、彼女の体が光る。
小さく噎せ始めた彼女を見て、僕は無意識に駆け寄った。
彼女は何度も咳き込む彼女の背を撫でる。そして小さな氷を吐き出した。
『……なんで一度も笑ってくれないの』
苦しそうに笑う彼女を見て、全身の血液が再び流れ始めた感覚がした。
思わず、力強く彼女を抱き締めた。もう離さないと言うように。
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どぽぽ(プロフ) - まうっさん» 同じ推しですね！これをリアタイで読んでいる方々を私は後に勇者だと呼びます。1日1話投稿している為あと10日程経てば完結しているので頑張って下さい(T＿T) (2021年4月26日 6時) (
レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
まうっ - マレウス推しなのでまだ続きなのですがすごく泣きました (2021年4月26日 2時) (レス) id: bdce3747f9 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 莉々菜さん» ありがとうございます！続きはマレウス視点となります。引き続きよろしくお願い致します<(_ _*)> (2021年4月21日 0時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - 次がめっちゃ気になる！！ (2021年4月21日 0時) (レス) id: 0c711e1238 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 優里さん» こちらこそ、読んで下さりありがとうございます！！私もよく字を間違えるのでお気になさらずd(ゝω・´○)これからもよろしくお願い致します(≧∀≦人) (2021年4月20日 19時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
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