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「ここがお前の部屋だ」
暗い石造りの寮部屋の一室。
そこが私の部屋らしい。
部屋の中は生活必需品だけがあり、他は殺風景だった。まあ、彼がピンクの可愛らしいラブリーな部屋を用意してきたら逆に引くからこれで良いか。
『ありがとう』
わぁ、と明るく笑顔で言ってみるが、彼は変わらず無表情。
あからさまに「お前に興味なんて無い」って態度だ。本当に私の夫になるのか？子供なんて作れそうにも無い。
そして、彼はこれ以上言うことは無いのか去った。「夜、部屋に来い」と言葉を置いて。
一緒に夕食を摂る意味ある？初めて来たばかりの私に気遣って言ってるのか知らないけど、部屋で一人大人しく食べる方が楽なんだけど。
『豪勢な夕食だね』
「……そうか」
『私、こんなに綺麗なご飯初めて見たなぁ』
「……大袈裟だ」
三点リーダーがうざったい。
何で毎回間を置いた後にボソッと呟くのか。
彼の普通がそれなら私が慣れないといけないけど、会話くらい普通にして欲しい。時々無視されるし。
まあ、落ち着こう。
目の前に広がる美味しそうな夕食の事だけ考えていよう。うん。
慣れない手つきで肉を切り、口に入れる。途端に舌の上で溶けるような食感に目を見開いた。
『お、美味しい！！肉が口の中で溶けた。え、こんな美味しい肉、本当に食べていいの？』
「落ち着け」
落ち着いていられないよ。
今まで色々な肉を食べてきたが、ここまで美味しいものは食べた事が無い。
だって、私は一応姫だけど、お茶会にも行った事がないし何時も普通よりは高めなご飯を自室で食べていた。
茨の谷の人たちはこんな物を食べれて幸せだなぁ。
『これって、何て名前の肉なの？』
「飛び牛のシャトーブリアンだ」
『茨の谷の牛って飛ぶんだね。妖精の粉みたいでファンタジー』
「……」
少しボケてみたが、彼は無視。
え、なにこれ。私思いっきりスベったみたいなんだけど！
その後も色々話しかけてみたが、彼は終始無表情で静かに食べた。
……これが夫婦揃って食べる最初の晩餐ですか。
前途多難そうだな。
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どぽぽ(プロフ) - まうっさん» 同じ推しですね！これをリアタイで読んでいる方々を私は後に勇者だと呼びます。1日1話投稿している為あと10日程経てば完結しているので頑張って下さい(T＿T) (2021年4月26日 6時) (
レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
まうっ - マレウス推しなのでまだ続きなのですがすごく泣きました (2021年4月26日 2時) (レス) id: bdce3747f9 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 莉々菜さん» ありがとうございます！続きはマレウス視点となります。引き続きよろしくお願い致します<(_ _*)> (2021年4月21日 0時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - 次がめっちゃ気になる！！ (2021年4月21日 0時) (レス) id: 0c711e1238 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 優里さん» こちらこそ、読んで下さりありがとうございます！！私もよく字を間違えるのでお気になさらずd(ゝω・´○)これからもよろしくお願い致します(≧∀≦人) (2021年4月20日 19時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
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