【ツイステ】攻略できないキミのこと【男主】

45.予想外 ページ45

･







因みに、俺達が現在居る場所はかなりの山奥だ。


周囲の人にディスクをぶつけてしまったらいけないという配慮からここを選んだが、何故ここに二年生の生徒らが？




そんな俺の思考を読み取ったようにジェイド先輩は説明した。









「僕達は今レポートの作成の為に来たんですよ」

「菌について調べるって課題だったんでジェイドくんのキノコを収穫しに来たんスよ。あ、採れたキノコは俺のもんッスよ！」









そんな事言われなくてもわざわざキノコなんて採らない。


成程。レポート作成の際に同じ事を考えた二年生が揃って集まったというわけか。
てっきり、運動着を着ていたから俺達と同じ目的かと勘違いしてしまった。









「マジフトか……。自主的に練習するという精神は良いと思うが、人数が足りないんじゃないか？」









スカラビア寮の副寮長、ジャミル･バイパーが気付く。


丁度同じことを今気付いたけれど、この姿を見て直ぐに気づくなんて流石上級生。
感心していると、後ろから頭の上に突如何か重みが落ちてきた。









『うっ、ま、まさか』

「カニちゃんとミノーちゃんじゃん」









はい、終わり。


一年の中で一番の低身長だと知られた日から何故か目をつけられている毎日。嗚呼、うんざりする。

思考が読めない人間が苦手なのに。









「へえ、マジフトすんの？楽しそう。俺、キノコよりそっちの方がしたいなぁ」

「駄目ですよ、フロイド。学生の本分は勉学であって、マジカルシフトという物は将来に意味がありません。そしてここは山なのですからディスクなんかで自然を汚してはいけませんよ」









アズール先輩、やけに凄い早口で否定するな。

まあこの流れで俺も今日は解散、ということで良いんだけど。



しかし、この状況でグリムくんがとんでもないことを言った。









「あ、コイツらに練習相手になってもらえばいいんじゃねえか？」









おい、この狸。







･

46.後悔噬臍→←44.練習試合

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す