première étoile (ページ2)

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急に声をかけられたことにびっくりして後ろを振り返ると、そこには同期の練習生、ミンホさんがいた。

「あ、アニョハセヨ……」

『こんな時間まで練習してるの？』

『は、ハイ…』

私が恐る恐る返事すると、ミンホさんははぁ…とため息をつきながら露骨な呆れ顔をしてきた。

ミンホさんは私と同じ時期に入社したにもかかわらず、ダンスの実力がすごくて社内でもかなり話題になっていた。すでに次のデビュー組候補の男子グループに入っているという噂まで立っているほどだ。

だから私がこんな遅くまで1人練習していることが信じられないのだろう。ミンホさんは何も悪くないのだが素質の差をまざまざと見せつけられているようでなんだか悲しくなった。

『もう寝た方がいいよ、ここ最近毎日寝ないで練習してるでしょ？』

『えっ、なんでそれを……』

『宿舎に帰る時毎回ここ通るから。誰か踊ってる子がいるなーって思ったら、Aだった』

私の名前を覚えてるなんて、これはビックリ。私の事なんて眼中に無いと思ってた。

しかも毎日練習してるところを見られてたなんて…毎日同じところばっかり練習してるし、「こいつ全然成長しねえな」とか思われてたらどうしよう。恥ずかしいな。

『なんでもいいけど、ダンスならこれから俺が教えてあげるから』

『…ええっ！？！？本当ですか？』

『1人で闇雲に練習してもしょうがないでしょ？分かったらとにかく今日は寝て』

『わかりました！ありがとうございます！おやすみなさい！』

『おやすみ〜』