° ページ10
かちかちと時計の音が聞こえる静かな部屋で彼女は既に目覚めていた
瞼を上げたら最後、心はもう悲鳴をあげていた
なんで、なんで、どうしていきてるの
焦りと不安に絶望がはい寄ってくる中で、ふと部屋に香る匂いに瞼を開いてしまった
そういえば戦争に行く前はよく砂糖を入れずに珈琲を飲んでいた
(男性は甘い物を好まないというイメージで自分もブラックを自然と飲むようになったなあ、)
無糖の珈琲は気が引き締まるしなにより甘くなく癒しのない軍隊にはぴったりだった
あぁ砂糖がたっぷりとついでにミルクも入ったカフェオレが飲みたい
このまま夢だと思い込み続けてたとして何になるのだろう？
そんなのはあまりにも馬鹿馬鹿しい、自分が生きているのか死んでいるのか、白黒はっきりさせようじゃないか
仮にも私はまだ軍人だ、と薄く目を開いて身体を起こす
｢、、、｣
目に飛び込んできたのは見慣れない景色と、誰かもわからない男性が片手のマグカップを傾けてこちらを見る姿
あの白衣の男の仲間だろうか、自国の者とは言え怪しすぎた彼を思い出して眉間に皺がよる
｢あ、起きたん？｣
時間を置いてにこやかに話しかけてきた男はきっと私の味方ではないはず、
どうして、考えつつつ治療された傷跡を手で撫でて背の高い彼の顔を見上げたのだが、
｢、、、、もう無理や大先生、｣
淡いグリーンのマグカップが割れるのと同時に黒い珈琲が床にこぼれる
顔を赤くした彼はそう言って倒れた
え、？
割れたカップに珈琲と倒れた男性
覚醒したばかりの頭が理解するには少々時間が必要な状況である
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 341人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
℃（華氏）(プロフ) - 使用人君さん» 使用人君さんコメント有難うございます（ ; ; ）感想と更新の仕方の意見参考にさせていただきます！その言葉を糧に頑張りたいと思います、なるべく毎日更新したいです、、なるべく！ (2017年12月3日 22時) (
レス) id: 174dc503b5 (このIDを非表示/違反報告)
使用人君(プロフ) - 失礼します！楽しく読ませて頂いてます！どちらの更新でもいいと思いますよ！面白くて読みやすい作品なので,これからも頑張ってください！ (2017年12月3日 13時) (レス) id: e9b790e98f (このIDを非表示/違反報告)
名前悩んでます(プロフ) - シグレル＠第2アカさん» シグレルさん！コメントありがとうございます！！読みやすいだなんて勿体無いお言葉、とっっても嬉しいです、更新頑張ります！！ (2017年12月3日 6時) (レス) id: 174dc503b5 (このIDを非表示/違反報告)
シグレル＠第2アカ(プロフ) - コメ失礼します♪スゴく読みやすいのでこれからの展開めっちゃ楽しみです！更新頑張って下さい(*´∀｀*) (2017年12月2日 22時) (レス) id: 06506c7d00 (このIDを非表示/違反報告)
名前悩んでます(プロフ) - ミーナさん» 設定とテンポについてのコメント有難うございます！ぱっと思いついた設定で衝動的に書いている感じなのでめっちゃ嬉しいです、、、！失われてたやる気を取り戻せそう、更新頑張ります！！！ (2017年12月2日 21時) (レス) id: 174dc503b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱーせんと | 作成日時：2017年11月28日 18時
