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亮くんに連れられ、自分の部署に戻る。
村｢あれ、どうしたん？｣
錦｢いやぁ、Aさんが気分が悪い言うてるので、連れて帰りますね｣
村｢亮が？結でもえぇんやない？｣
錦｢俺、Aさんの彼氏なんで｣
村｢…は？…おま、｣
なにか言いたげな顔してたけど、亮くんは私に
錦｢自分の荷物もってきて？｣
そう言ったため、副社長に聞くことは出来なかった。
────
村｢お前、どういうつもりなん？｣
疑いの顔を向ける村上くん。
錦｢何がですか？｣
村｢Aのことや｣
錦｢彼女って言ったことすか？｣
村｢Aがすばるの元カノで…まだあいつはAのことが好きや｣
錦｢じゃあなんで別れたんすか｣
村｢…この会社を立ち上げるか、Aと付き合い続けるか｣
錦｢すばるくんは会社を選んだんでしょ｣
村｢まぁ、そうなるよな…やけど、あいつはどっちも選んだんや｣
村｢やけど、やっぱり会社を立ち上げるとなると一緒にいる時間もなくなって…Aの大切な時間を、失敗するかもわからへん俺に費やしてほしない、言うてあいつはAと泣く泣く別れたんや｣
錦｢やけど、Aさんそんなこと言うてへんかった…｣
村｢すばる隠してたんやもん。別れる最後の最後まで｣
村｢やから、他に女が出来た、お前には他の男がおるはずや言うて別れたんや｣
錦｢…すき、やったのに？｣
村｢……おん｣
錦｢…そんなん、かっこよすぎやろ｣
何やねん、すばるくん。かっこよすぎやって。
その時ちょうど良くりんさんが来た。
錦｢Aさん、送ります｣
あ｢あ、…うん、ありがとう｣
この笑顔が俺だけに向けられるのはあと少しだけかな。
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作者名：きりん | 作成日時：2018年4月7日 20時
