オフィスラブ（緑） (ページ11)

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錦｢すばるくんにあの綺麗な人誰なん？って聞いてみたら、なんて答えたと思います？｣

錦｢あいつは俺の最後の女や、って｣

……あぁ、聞かなければよかった。

結｢…亮くんって、渋谷社長の味方？｣

錦｢味方ってなんすか｣

結は私のためを思ってそう言ってくれているのだろう。

結｢Aによりを戻せって言ってるように聞こえるんだけど…｣

錦｢…そんなつもりやなかったんやけど｣

しょぼんとする姿を見て、信じられないこともない…

錦｢…やけどもし、すばるくんが手伝ってほしいって言うんやったら…｣

錦戸くんの真剣な表情に、私はドキリとしてしまう。…それは悪い意味で。

錦｢すばるくんとAさんのよりを戻すために最善を尽くしますよ｣

そう言うと、彼は書類をまとめ、プロジェクターなどを持ち、部屋から出ていってしまった。

結｢…A｣

あ｢…うん？｣

結｢亮くん、かなり社長のこと尊敬してるみたい。さっきだって、社長の話ばっかりだったし…｣

結｢社長はそんなことしないと思うけど、Aが手に入らなくて…もし悪い方向に行くようだったら、…亮くんにも気をつけないとダメだよ｣

その真剣な顔に、余計に私は不安になってしまう。

でも私の中の彼も、尊敬できる人。

それは仕事の面でも、プライベートの面でも。

そんな彼は、他人の力を使う人じゃない。

私の中の彼は、そんなことしない。

……そう、だよね。