もう一人のクラスメイト【ヒロアカ】 (ページ21)

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出席番号3 ページ21

Aちゃんが捕まえようとした時、私たちの後ろから大声がした。

上鳴「何だよ、この仕打ち！」

峰田「耳郎…オイラは許さねぇ！！」

その声に驚いてうさぎちゃんはまた走り出してしまった。

芦戸「ちょ、二人ともタイミング！」

『よっし！捕まえたっ！』

しかしうさぎちゃんの反応より早く、Aちゃんはうさぎちゃんを抱きしめていた。

八百万「…流石、輪月さんですわ」

葉隠「Aちゃんも爆豪くん同様、天才マンだからなぁ」

耳郎「非の打ち所がないってやつね」

麗日「いやAちゃんは確かにそうやけど、爆豪くんはちゃうやろー」

芦戸「そうそう、爆豪って性格が…」

蛙吹「二人ともそれくらいに、」

その時、激しい殺気を感じて二人の言葉を止めようとしたけど、遅かったみたい。

その人物はランニング後なのか、Aちゃん越しに見えた。

爆豪「丸顔と黒目、こっち出ろや」

麗日「なんでここに！？い、いやぁ…さっきのは…冗談というかなんというかっ！」

芦戸「そうそう！本気にしないでって」

爆豪「ンな事どーでもいいから一回、殴らせろや！」

だけどいきなり捕まえたせいか、うさぎちゃんは暴れようとする。だけどAちゃんがそれをなだめていた。

『っ、』

爆豪「テメっ…」

けどその時、うさぎちゃんがAちゃんの指を噛んだのが見えた。

『大丈夫、大丈夫だよー』

でもAちゃんは痛がる様子を見せずにただ優しく撫でていた。そしてそのままこちらへ近づいてきた。

『はい、口田くん』

口田「ありがとう！指、ごめんっ」

『ううん、大丈夫！結ちゃんも逃げ出したらダメだよ』

とまた優しい笑みでうさぎちゃんを撫でた。

『あ、梅雨ちゃん！聞いて欲しいことがあって…』

蛙吹「Aちゃん、それよりも怪我の手当てをするべきよ」

『あ、そうだった！』

彼女はどんな時でも優しい笑みで私を見てくれるの。

Aちゃんはこういう子なの。

誰にでも平等に優しい。愛を教えてくれるような子。

何だかそれが嬉しくて、私はいつも笑顔になるの。

彼女の笑顔に救われる人はたくさんいるわ。

でも、いずれヒーローになった時、

その性格がゆえ、自身を滅ぼしてしまうんじゃないかって思ってしまうの。

蛙吹梅雨