もう一人のクラスメイト【ヒロアカ】 (ページ12)

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出席番号10 ページ12

『さすが砂藤くん！すごく美味しそうだね！』

砂藤「そんなことねぇよ」

葉隠「またまたぁ！照れちゃって！」

八百万「そうですわ！先日母から新しい紅茶を頂きまして…それも交えてティータイムにしません？」

芦戸「さっすがヤオモモ！」

蛙吹「そういえば前に飲んだ紅茶も美味しかったケロよ」

八百万「嬉しいですわ、では今すぐ準備致しますわね」

砂藤「これ、初めて作ったやつだから美味しいか分かんねぇぞ」

どんどんと進む会話の流れを止めて、そう言った。

『そんなことないと思うよ。砂藤くんが作ったんでしょ？』

輪月は心底不思議そうな顔をしてそう言って、また口を開いた。

『心こもってるから絶対に美味しいって』

久しぶりに見たその優しい笑顔に、懐かしくなって俺は思わず笑った。

瀬呂「天然タラシが帰ってきたな」

轟「輪月はタラシなのか…？」

『瀬呂くん！？何言ってんの！轟くんに変なこと言わないでよね！？純粋なんだから！』

瀬呂「変なこととか言ってねぇって…だって事実じゃん」

笑いながら言った瀬呂に、輪月はまた怒った。そんな様子を紅茶の準備をしに行った八百万以外の女子メンバーが見つめていた。

耳郎「確かにAは前から天然タラシだったね」

葉隠「砂藤くん、ちょっとくらいドキッとしたでしょ！？」

砂藤「は、はぁ？何言ってんだよ」

芦戸「あれ、してないんだ？」

砂藤「してねぇよ…ただ、」

と、まだ言い合いをしている二人を見た。言葉を続けようとする俺に、女子たちの視線が集まるのを感じた。

蛙吹「何かしら、砂藤ちゃん」

砂藤「あんなこと言われちゃ、そりゃ嬉しいよな」

その言葉に女子たちは笑った。

しかしそれは茶化すような笑いではなく、俺の言葉を肯定するそれだった。

麗日「Aちゃんが天然タラシなの納得する…」

砂藤力道