緑谷の想い ページ47
いつも通りにヒーロー活動終わりに、携帯を見れば焦凍くんと矢代さんから電話とメッセージが入っているのが見えた。
確認している暇すら惜しくて、急いでAちゃんの病室へ向かった。
すると中から声がした。
爆「テメェの個性は危険だって何度言ったら分かるんだよッ」
かっちゃんの声だった。ここまで声を荒らげるかっちゃんは、Aちゃんが記憶を失って以来初めてだった。
僕は慌てて扉を開ける。するとほぼ全員の視線が僕に集まった。
何事かと一人一人を見回せば、矢代さんが申し訳なさそうに口パクで「ごめん」と謝っていた。
今の状況がどういう意味か分からず、口を開いた。
緑「…何が、あったんですか」
轟「Aが退院出来ることになった」
緑「え？本当に？それは良かった！」
なのに何故こんな雰囲気なのだろう、それにかっちゃんが怒っていた原因って…
そこまで考えた時、口を開く気配がした。
『なんで黙ってたんですか』
いつもと違っていたのは、敬語と冷めた声そして…
『…』
こちらに向くことのない冷めた瞳だった。
緑「何の、こと…」
『…私はあなたたちと共に暮らしていたと聞きました。何故、黙っていたんですか』
緑「…ごめ、…黙っていたつもりはなくて。もう少しすれば言うつもりだったんだ」
『皆、同じことを言うんですね』
爆「だから言ってんだろッ…テメェの個性が危険だから一緒に暮らしてたって！」
その言葉に胸が痛くなった。少なくともこの一ヶ月は、個性云々で過ごしていたわけじゃないと思っていたから。
『そうですか。でも危険な個性なんてこの世にはたくさんあるんでしょう？決して私だけじゃないはず。それにわざわざ忙しいあなたたちが私と共に暮らすメリットは何ですか？メリットが無ければ、ただの一般人と暮らすわけないじゃないですか』
しかしそんな僕の思いは、随分あっけなく壊されてしまった。
『先程から何度も言ってますが、今後あなたたちと暮らすつもりはありません』
Aちゃんは一度も誰の顔も見ずに…いや、見たくないとでも言うようにベッドから視線を外さずにただ淡々と告げたんだ。
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きりん(プロフ) - まーぶりんさん» とても嬉しいです(><)ありがとうございます、頑張ります！！ (2021年8月22日 23時) (
レス) id: 449a33bf31 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶりん(プロフ) - すっごく好みな作品です！続き楽しみにしています！更新頑張ってください(´・A・`) (2021年8月22日 21時) (レス) id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん | 作成日時：2021年8月21日 19時
