White day (ページ17)

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｢やからさ｣

と言われ、ラッピングされた袋が出された。

『これ、私に？』

｢おん｣

了承を得て、開けてみると…

『…チョコ？どうして…』

彼の顔を見ると、悲しそうな顔をしていた。

｢…俺からの、本命チョコ受け取ってほしいんやけど｣

本命、チョコ？

｢それ俺が作ってん。また1ヶ月後、返事ちょうだいな｣

言い逃げしようとした彼の腕を掴む。

『忠義っ…』

｢んぇっ…まさかもう返事決まってたりする？｣

そう悲しそうに言う。まだ先輩のこと好きだと思ってるんだ。

『うん』

｢えぇ。…心の準備、まだ出来てへんのに｣

ブツブツ言う忠義だけど、ちゃんとその場に留まってくれている。

『私ね…もう先輩のこと吹っ切れてるよ』

あまりにも近すぎて、分からなかったこの感情。

『私、忠義のことが…』

｢俺が言う…好きや、A｣