White day (ページ16)

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あれから1ヶ月が経った。

忠義とも今まで通り、気まずい関係になるわけでもなく、幼なじみとして過ごしている…

でも、私は時々変な気持ちになる。

特に──

忠義が女の子と話してたりしてると。

私が先輩を好きになった時と同じ感情で、信じられなかった。

忠義がかっこいいということは認めるけど、でも先輩のことが好きでチョコをあげたのは1か月前。それなのに、忠義を余計にかっこいいと感じるようになってしまって……私はミーハーなんじゃないかと思う。

｢あ！A！バレンタインくれたやんな？お返ししたいから、放課後えぇ？｣

『あ、うん！いいよ』

何くれるのかなぁ。忠義は結構女子力が高くて、前は私が欲しいって言ってた香水、その前は私が欲しいって言ってたイヤリング。……あれ、そういえば前までは私にわざわざ｢何が欲しい？｣って聞いてくれてたよね。でも今回はそれがなかった。

……何をくれるんだろ。

少しドキドキしながら、放課後を待った。

｢ごめん！待ったやろ？｣

『ううん！今来たとこ！』

｢それならよかった！よし、行こか｣

そう言った忠義に何を言うわけでもなくついていった。

少しして、忠義が止まった気配がした。

『どうしたの？』

｢…Aはさ、1ヶ月前俺にチョコくれたやんな？｣

『…う、うん』

｢あれ、義理やったやん？｣

そう言われて、目をそらしてしまう。