#7 ページ7
結局、あの言葉の本当の意味なんて聞けずに放課後になった。
善「やだねぇ…」
『補習は善逸くんだけだけどね』
善「Aちゃんまでそんなこと言う…」
泣きそうな顔をしている善逸くんに、つい笑ってしまった。
善「えっ、なんで笑うの!」
『ううん。本当に嫌なんだなぁって思って』
善「えっ、嫌だよ!!ていうか、Aちゃんは何で不死川先生の教科委員になったのっ!?」
『余ってたからかな』
笑っていえば、善逸くんはなるほどと呟いた。
善「やっぱり不死川先生が怖いから誰もやりたくないんだよ」
『もう、またそんなこと言って聞かれてたら…』
そこまで言った時、何だか嫌な気配がした。
?「ほぉー、俺が何て?」
振り返らなくても分かった。
この声は、この低すぎる声は…
善「ししししししし不死川先生っ!お待ちしておりました!!!早く来ないかなって、早く数学の勉強したいなと思っておりました!!!」
スライディング土下座をするように勢いよく、不死川先生の目の前に滑り込んだ。
不「あぁ、そうかそうか。それなら強化合宿でもするか?毎日十時間は勉強すんぞ」
善「え"…」
固まった善逸くんに不死川先生は先に教室に行くように言った。
不「お前はこっち来い」
そう言って、先生は歩き出したため、私もついて行こうとすれば、善逸くんの声がした。
善「Aちゃん、お別れだ…」
目に見えて元気のない善逸くんに、応援するしか出来なかった。
『善逸くん、頑張ってね』
善「うん!!!Aちゃんに応援してもらったらやる気が出てきた!!!!」
割と単純そうで良かった。
善「あ!Aちゃん、不死川先生のこと好きにならないでね!俺、不死川先生の悪口言えなくなるから!」
『…え、あ』
不「おい、早く行けと言っただろォ」
返事をする暇なく不死川先生の低い声が聞こえて、善逸くんは逃げるように走り出した。
そんな彼の後ろ姿を見て、申し訳ないけれど、あの言葉はそんな意味だったんだと思ってしまった。
114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - ポイズンドレッシングさん» え、え、え、え嬉しいです!!ありがとうございます!この物語と時を同じくして進んでいた不死川先生の作品もあるので、ぜひ見てみてください!! (2021年8月18日 21時) (レス) id: 449a33bf31 (このIDを非表示/違反報告)
ポイズンドレッシング(プロフ) - 現パロとかあんまり好きじゃないんですが、控えめに言って、好きです!大好きです!( ̄ー ̄)b★不死川推しの私ですが、先生の気持ちに気付かず、教師に対して少しドライな感じのヒロインちゃんも可愛い!不死川先生バージョンとかあったら嬉しいです。応援してます! (2021年8月18日 7時) (レス) id: bcf3191e69 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 発狂人さん» そうなんですッ!!!気づいてもらえて嬉しいです!!コメントありがとうございます! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 449a33bf31 (このIDを非表示/違反報告)
発狂人 - きゅん。不死川さんが原作の言動をしててそれもきゅん (2021年8月10日 19時) (レス) id: a7167675d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユヅリ(プロフ) - りんさん» 無理せず頑張ってください!楽しみにしてます(●´ω`●) (2021年7月15日 19時) (レス) id: dbabc61ea6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きりん | 作成日時:2021年7月11日 16時