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『あ、でも大倉ファンがたくさんいるからあげられないかもね〜(笑)』

「お前のは何が何でも貰ったるわ」

なぁ、なんで気づかへんの?

『何、その上から目線』

「おれ、好きやからさ…お前、…のチョコ」

あかん!俺ヘタレすぎる!!

『ほんとっ?そう言ってもらえると嬉しいっ!』

ニコニコ笑うこいつを好きになったのはいつからやろうか。

毎年毎年バレンタインはひとりドキドキして、Aからチョコを貰えるかなって。

でもこいつは俺がそんなこと思っていることさえ、気づいていない。

俺が優しいのはお前だけやねんで。

『ふふっ』

そう言いたいのに言えないのは、俺のヘタレな性格のせい。

はよせなこいつが取られてしまうかもしれへんのに、この関係が終わってしまうかもしれないと考えると言いたくない。

ホンマに好きやねん。

断られて、今の関係が壊れるくらいなら今のままがえぇかもしれへん。

なんて、ヘタレな俺は考えてしまう。

気づいてくれへんかな。いや、鈍感なこいつは気付かへんよな。でも、気づいてほしい。




[はよ……気づいて]

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作者名:きりん | 作成日時:2018年2月21日 19時

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