一般人が柱に守られる！？ spin-off

． ページ21

美帆side




ｶﾞｯｼｬｯﾝ!!!



だけど、そんな衝撃音とともに彼らは現れた。それはまるでヒーローか何かのように。



久しぶりに見た三人は相変わらずかっこよくて…。やっぱり私の旦那さんは彼らしかいないと思った。



それなのに私には目もくれず、男に押し倒されて意識を失いそうだったあの子を抱き上げた。その手つきはまるで壊れ物を扱うかのようだった。



抱き抱えられた彼女のはだけた着物の上から、焔色の髪を持つ彼は着ていた羽織を着せた。



炎「何を謝る必要がある！」



音「そうだぞ、お前は何も悪くねぇだろ」



風「A、寝てろ」



彼らの声は、表情はとても優しくて…。



その声や表情を私に向けられたい、そう思った。それと同時に憎たらしくなった。



ここから見えるあの子を睨むように見つめていれば、安心したかのように眠ったその子に彼らは優しい表情をしたのが見えた。彼らの優しい表情を見たのはそれが最後だった。



彼らが私を見た瞬間、空気が冷え込んだ。



音「随分とド派手にいじめてくれてんじゃねぇーか」



風「お前、殺される準備は出来てるかァ」



炎「Aを傷つけたこと絶対に許すつもりない」



先程まであの子に向けられていた表情や声とは打って変わって、鋭く冷たい表情でその言葉を突きつけてきた。

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