一般人が柱に守られる！？ 拾

優しい人たち ページ4

あなたside




『お願いっ…離して！』



隠「駄目です！柱の方々から止めるように言われてますので！」



隠「絶対に行かせませんっ」



『え…柱から…？』



隠「はい！」



彼らはなんて、…なんて優しい人たちなのだろうか。



私がみんなを守りたいと言うと彼らは分かっていたんだ。それを分かった上で、彼らは私を止めるように隠の人に言ったんだろう。



『…っ』



涙が出てくる。こんなところで泣くべきじゃない、分かっているのに。自分の身の方が危険だと言うのに…何故私を守ることばかり考えるの。



もう、本当…優しい彼らが愛しくて堪らない。



皆、ごめん。もう守られるだけは嫌なの。



そんな思いで口を開いた。



『みんなを守りたいの。今まで守られてきた分、今度は彼らを守りたいの』



私を止めようと私の腕を握っていた隠の男女は目を見開いた。



隠「Aさん…」



隠「本当、あなたは…」



何を言われるのかと思っていれば、隠の方は掴んでいた腕を離した。



『えっ…』



その行動は予想外で、つい声を出してしまった。



隠「私たちが言われていたことはもう一つあるんです」



もう一つ？

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