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あなたside
『任務に同行します。よろしくお願いします』
「うむ!宜しく頼む!」
隣に立つ煉獄さんは随分と目立つ。
声もそうだし、見た目も。
刀を見られて警官に取り締まられないだろうか。
そんなことを思いながら、いつの間にか駅に着いていた。
「これが人を攫う列車か!」
こんなにも大きな列車を見るのは初めてだった。
『煉獄さん、声が大きいです』
「うむ!それは悪かった!」
『煉獄さん、どこから乗りますか?』
…
…
…
返事がないことを疑問に思い、隣を見れば彼はいなかった。
え??消えた?
もしかしてもう鬼にっ…!
「うむ!!十五個頼む!」
声がした方を向けば、そこには駅員さんと話す煉獄さんがいた。
『れ、煉獄さん?』
「どうした!Aも弁当食べるか!」
『いえ、結構です』
ほら行きますよ、と言えば煉獄さんは大人しく着いてきた。
歳上なのに、どこか子供っぽいこの人はきっと愛される人だと思った。
「Aも、食べるといい!美味しいぞ!」
とひとつ渡されて、それを食べることにした。
『あ、お金…』
「君が柱になった記念だ!気にしないでくれ!」
豪快に笑った煉獄さんに、私は何故か安心した。
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作者名:きりん | 作成日時:2021年4月5日 3時