一般人が柱に守られる！？ 漆

弱い者の可能性 ページ28

あなたside




この、目の前の鬼からは何故か恐怖心を感じない。



でも動けない理由はただひとつ。この鬼の手の内にあるリング。



これだけは…絶対になくすことも奪われることもできない。



チラと鬼の顔を見てみれば、その瞳は私を見ていて逸らしてしまった。



鬼「大丈夫だよ。君が私の言うことを聞けば殺さないから」



その言葉に私は下唇を噛んだ。



きっと悲鳴嶼様も伊黒様も私がいるから、攻撃が出来ないのであろう。



この状況を打開するためにはどうすればいいんだろう。不意をつく行動もこの鬼の手の中にリングがある状態では出来ない。



大切な二人から貰ったあのリングを見捨てることなんて出来ない。



やはりこの鬼の言う通りにすべきなのだろうか。



そういえば…と炭治郎くんの言葉を思い出す。



一番弱い人が一番可能性を持っているんだよ。



玄弥くんと炭治郎くんが話していた内容を思い出した。



あぁ、炭治郎くん。本当に君はー

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