一般人が柱に守られる！？ 陸

地面に滴る ページ45

煉獄杏寿郎side




鬼「ねぇ、煉獄様…」



炎「…やめろ」



鬼「何で？」



炎「お前はAではない！」



鬼「そんなことないよ。…私がAだよ」



ものすごい勢いで俺の前に来て、ニヤリと笑っていた。



ゴクリと唾を飲む。この距離で見ても、あまりにも似ている。似すぎているのだ。



ｻﾞｸｯ!!



炎「っ！」



鬼「あれ、よく避けれたね」



ギリギリで避けることができたものの、腹をザックリとやられた。もし避けることができなかったらおそらく胴が真っ二つだった。



鬼「ねぇ、早く死んでよ」



その言葉にハッとした。



炎「…Aはそんなこと言わない(小声)」



鬼「私のために、死んで？」



いくらAの姿や声だとはいえ、Aはこんなことを言う子ではない。Aは誰かのために自分の命さえ諸共しない。そのような子ではない。



ｷﾞｭｳ



刀を強く握れば、腹から流れる血が地面に滴った。

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