一般人が柱に守られる！？ 陸

いつまでも笑顔で ページ37

時透無一郎side




霞「ねぇ、A。僕の前からいなくならないでね」



『無一郎くんも、いなくならないで。傷つかないで、苦しまないで』



あぁ、もうそんな顔見たくないよ。…そんな顔、誰にも見せたらダメだよ。そんな顔は僕にだけ見せればいいでしょ。



そんな顔見てるとほんとに胸が苦しくなる。



その苦しみをなくすようにAの頭を僕の胸に押さえつけた。



『む、いちろうくんっ』



霞「もう。なぁに？」



『私、強くなりたいの。無一郎くんを、みんなを守れる人になりたい』



霞「何、鬼殺隊にでもなる気？」



『…なりたい』



ﾊﾞｼｯ



『いた、いっ』



霞「ばか。させるわけないでしょ。」



『だって鬼殺隊の人たちは命をかけて誰かのために戦ってくれてるんだよ。そんなかっこいい人達になりたい』



霞「かっこいいだけじゃなれないの。Aはもっと他の仕事が似合うと思うよ」



『他の仕事？』



霞「うん。」



『たし、かに。そうかもしれないけど』



Aには安全な場所にいて欲しい。そんなこと本人に直接言えば、絶対に納得してくれないからとりあえずそう伝えた。



でもこれは僕以外にもみんな思ってることでしょ。



霞「A、いつまでも笑顔でいてね」



例えいつか君の傍に僕がいられなくなっても。

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