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6羽 ページ6

風柱様が危険な人であることを思っていても、風柱様のことを知る柱の方がそう言っているのだから、そうなのかもしれない。



確かに意識が朦朧としていたあの時、胸の傷が見えた気がしていた。あれはやはり風柱様だったということだろうか。



申し訳ない。それに柱の方の手を煩わせてしまった。



蟲「お名前教えて頂けませんか?」



目の前にいた蟲柱様は優しくそう言ってくれた。



『Aです』



蟲「Aさんですね。足は複雑骨折、お腹の傷はかなり深いので重症です。1ヶ月の入院です。」



テキパキとそう伝えてくれた蟲柱様。



蟲「必要最低限しか動かないでくださいね。また酷くなって、入院期間が伸びますから」



『そう、ですか。…ありがとうございます』



蟲「…」ナデナデ



『!』



蟲「あなたはよく頑張りました。よく逃げずに戦いましたね」



蟲柱様に頭を撫でられていた。



でもそれをやめてと言えなくて…言いたくなくて。私は蟲柱様の優しさに甘えた。

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作者名:きりん | 作成日時:2021年2月10日 21時

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