一般人が柱に守られる！？ 伍

簪と ページ28

あなたside




懐かしさから私はそれを手に取って、買うことにした。



店「可愛い人ね。そういえばこの近くに雑貨屋が出来たの。ぜひ見に行ったら？」



優しいお婆さんにそう言われ、気になったから私はそのお店に向かった。



『わぁ、かわいい』



確かに私好みのお店だった。可愛い耳飾りや首飾り、そしてリングがあった。



この私の指にあるリングもとても可愛い。これはしのぶ様から頂いたものだというが、何故か覚えがなかった。



店「あら、可愛いお方ね」



お店を見ていくうちにお店の方に声をかけられた。



店「あなたの着物にあうものがありますの」



そう言われ、案内された場所には…



店「これとかお似合いですよ、この簪」



その言葉でまた、私に記憶が流れ込んだ。





？「そんなに簪欲しいなら、僕が買うから」





…誰なの。次から次に、新しい人が出てくる。



私には簪を買ってもらうような、そんな親しい仲の人がいたの…？



店「大丈夫かしら…？」



『あっ…ご、ごめんなさい！用事を思い出したので帰ります！』



私はそう言って、慌ててそのお店を出た。



ドンッ…

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