【BE:FIRST】一石二鳥 (ページ29)

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現時刻午後4時30分。

待ちに待った帰りの時間。

真人とのしりとり？真人とのマジカルバナナ？そんなのとっくに記憶から消した。

今日はこの事ばかり考えていたんだ。

真人と会話してる時ももちろん考えてたし、授業中も帰ってる時の妄想してたし、寝てる時も夢に出てこないかなとか思いながら寝てたし。

『……ふぅ』

一緒に帰るのは久しぶりで、何だか緊張してきた。

でも、固くなりすぎても相手にそれが伝わってしまい、更に気まずくなってしまうかもしれない。

ここは落ち着いていくしかない。

私は待ち合わせにしている校門付近で舜斗を待った。

『……舜斗から誘ってくれるとか……ヤバ…………』

そう小声で呟く。

あの時、舜斗から誘われて一瞬戸惑ったが、もちろん一緒に帰りたかった為、直ぐにOKを出した。

すると舜斗も笑顔を見せてくれて、じゃあ校門集合ねと言ってくれたのだ。

『もーやだぁ……！』

思い出す度に体温が上がっていく気がした。
やっぱり恋愛って楽しいんだなと思い知らされる瞬間だった。

私は、早く来ないかなーという気持ちだけで校舎を眺めた。

すると、学校側からこちらに小走りで駆け寄ってくる生徒の姿が見えた。

その生徒が誰かとわかった瞬間、私の口角が自然と上がった。

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