104話 大丈夫 ページ14
和也side
コンサート2日目。
昨日のこともあって、みんな気持ちは沈んだまま。
俺自身も足が重かった。
それでも一人だけは、俺たちに元気を与えてくれていた。
雅紀「みんな！今日も頑張ろうね！
スタッフさんたちが昨日のようなことないようにしますって
俺たちは最高のライブをしてくださいって言ってたよ！」
太陽のような明るい笑顔で俺たちを包み込む彼。
その笑顔の裏は悲しさでいっぱいなはずなのに、相葉さんはずっと笑顔でいてくれた。
いつもなら一番に泣いてる。
泣き虫な彼。
でも今は誰よりも強かった。
そんな相葉さんの笑顔を見て、俺達も笑顔になる。
翔「そうだな！
気持ち切り替えていこう！」
智「うん！
今日も頑張ろう！」
翔さんやリーダーが返事をする中、潤くんを見ると、未だに俯いている。
コンサートの構成をしている潤くんは、誰よりも責任を感じていた。
いつもは強気な彼も、今回はさすがにこたえたようで…
俺はなんて声をかけたらいいのかわからなかった。
いつもコンサートでは彼に助けられてばかり。
俺は潤くんの肩に手を置いた。
潤くんはゆっくりと俺の顔を見る。
彼を元気にさせる言葉は見つからなかったから、俺は一言だけ…
和也「大丈夫」
そうとだけ言った。
潤くんはその言葉だけで、俺の言いたいことを理解してくれて
少しずつ笑顔が戻ってきた。
大丈夫。
この言葉は潤くんだけじゃなくて、俺自身も元気づけられた。
潤「よし！行くか！」
「「「「おー！」」」」
潤くんの言葉に俺達は歩き出した。
無事に
誰も怪我なく
コンサートが楽しく
できますように…
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作者名：haru | 作成日時：2018年11月13日 17時
