20年の軌跡 15 〜仲間〜 (ページ18)

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智side

活動休止後のことなんか考えられないくらい、俺たちの毎日は忙しかった。

それがありがたかった。

1人になったら余計なこと考えてしまいそうで。

今は目の前にあることに集中しないといけないから。

雅紀「リーダー、ここの振り付けなんだけど…」

翔「ごめん、俺ちょっとピアノの練習してきていい？」

潤「ちょっとここの照明の相談したいんだけどー。」

和也「ここの音程が少し取りづらいかも。

もう1回歌ってみる。」

それぞれが振りを確認したり、個人で練習したり、

全体のことを相談したり、歌の音程をとったり。

ずっとバタバタしていた。

俺自身もソロダンスのところがなかなか上手くいかず、1人で練習をし続けていた。

智「はぁはぁ…」

一通り踊り終わった後、俺は水分を摂ろうと壁にもたれかかり、座り込んだ。

潤「リーダーちょっといい？

そのソロダンス、照明は今より少し暗めにしてもいい？」

松潤が駆け寄ってきてサッと確認を取りに来た。

智「そのほうが見栄え良くなる？」

潤「少し影になる部分があったほうが、よりダンスが綺麗に見えるかなって。

明日のリハでちょっとその様子見させてもらっていい？」

智「わかった。」

普段はわちゃわちゃして、のんびりした空気が流れている俺らだけど、

コンサート関係となると話は別。

もちろん休憩時間はいつも通りなんだけど、一人一人が自分のすべきことに向き合っているからこそ、

真剣に取り組む姿勢が目立っている。

2018年9月。

少しずつ、アニバーサリーツアー、5×20の全体が見えてきた頃だった。