432話 10年前のコンサート ページ13
智side
潤「じゃあまず、オープニング曲は何がいいとかある？」
初めはセトリ決め。
ここに関してはほとんど俺たちの意見が反映される。
スタッフさんはそれを見守っている形。
翔「んー。
最初だから盛り上がる系のほうがいいのかな？」
雅紀「Oh Yeah!は！？」
和也「いきなりアルバム曲から入る？(笑) 」
雅紀「あ、そっか(笑)
んじゃー…ラブソー？」
潤「それもなんか違うなぁ。
リーダーなんかある？」
松潤にそう問いかけられ、俺はホワイトボードに貼ってある嵐の曲名が書いた紙に目を移した。
A・RA・SHI
感謝カンゲキ雨嵐
PIKA☆NCHI DOUBLE
サクラ咲ケ
きっと大丈夫
Love so sweet
Happiness
truth
マイガール
Monster
GUTS!
たくさんのヒット曲が並ぶ中、俺は10年前のコンサートを思い出した。
確かあのコンサートは…
智「…感謝カンゲキ雨嵐」
ふと、声が漏れていた。
5×10のコンサートの時のオープニング曲はこの曲だった。
変わり映えしないかな？
全く同じ曲っていうのもな…。
既に口から漏れてしまっているにも関わらず、頭の中は考え込んでしまっていた。
潤「…10年前のように…か。」
松潤は少し考え込んだ。
智「あ、ごめん。
たまたま口に出しちゃっただけ(笑)
ほかの曲もまだ見てないから。」
俺はそう言ってもう一度紙に目を移した。
最近の曲より、昔の曲で始まったほうがファンの子は喜ぶかなぁ。
潤「あの曲は、1周年を祝った曲だよね。」
智「へ？」
松潤はそう呟いた。
潤「…あんな頃はCDも売れなかった。
これから頑張ろうって時だったから、悩んだなぁ。」
それに続いて翔ちゃんも。
翔「…2年目に入る時、Mステで歌ったよね。」
懐かしい思い出のように振り返る松潤と翔ちゃん。
俺は…
あの頃に戻りたいのかな？
それとも…
雅紀「んもー！2人とも！
何思い出に浸っちゃってんのさ！
今は目の前にあるコンサートのことだけ考えればいいの！」
和也「ほんとですよ。
過去は過去！今は今ですよ！」
突然2人の大きい声が聞こえて、俺たち3人はハッとした。
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作者名：haru | 作成日時：2022年8月11日 22時
