431話 恩返しを ページ12
和也side
スタッフさんに呼ばれ、俺たちはコンサートの打ち合わせに入った。
潤「”ARASHI Anniversary Tour 5×20”
まず、このコンサートを開催できることに感謝いたします。
ありがとうございます。
全員が楽しめるコンサートにしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。」
1人ずつ、初めの挨拶をしていくことになった。
和也「初めての試みがあるコンサートになるかと思います。
大変だとは思いますが、全員で力を合わせて楽しめるコンサートを作っていきましょう。
よろしくお願いします。」
雅紀「今までもたくさんの人で作り上げてきたコンサート、僕はそれを誇りに思っています。
今回もそうなると思います。
体に気をつけて、頑張っていきましょう！
よろしくお願いします。」
翔「おそらく、今までで1番期間が長いコンサートになるかと思います。
初めてのことにチャレンジして、悩んでの繰り返しだと思いますが、良いコンサートにしたいと思う気持ちはみんな同じです。
力を貸してください。
どうか、よろしくお願いします。」
4人が挨拶をし終わった時、リーダーの表情は少しだけ悲しそうに見えた。
今彼がどう思っているかなんて、俺は考えないよ。
リーダーはリーダーで、目の前にあることを全力でやる人だから。
もう、リーダーは心配いらない。
大丈夫。
智「僕たちも、たくさん話し合って、悩んだり喜んだりしたことはたくさんあります。
だから、今回のコンサートも、皆さんとのコミュニケーションが1番大切だと思います。
意見があったら、遠慮なく言ってもらって。さっき翔ちゃんも言ってたけど、
コンサートをより良いものにしたいという気持ちはみんな同じです。
大切な、大切なコンサートです。
ファンの子が喜んでくれるコンサートを。
そして僕たち全員が楽しめるコンサートを作っていきましょう。
よろしくお願いします。」
スタッフさんたちの拍手が聞こえた。
そして
深く…
深く頭を下げたリーダー。
俺たちは俺たちのやるべきことをするだけ。
より良いパフォーマンスを。
でも俺たちだけではできない。
俺たちはずっと、周りに支えられ、助けられ、守られて生きてきた。
1人でも、5人でも成り立たなかったこの仕事。
俺たちはその人たちに恩返しをしていきたい。
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作者名：haru | 作成日時：2022年8月11日 22時
