笑ってる ページ9
和也side
山田が屋上から去った後、相葉さんは地面にへにゃへにゃと座り込んだ。
智「相葉ちゃん、大丈夫？」
俺たちは彼に歩み寄った。
雅紀「んもう震えが止まらない(笑)」
そう言って笑った。
潤「にしても最後の一言、俺は笑わせてもらったよ(笑)」
翔「 ” 俺たちの前から失せろ ”
かっこよかったぞー。」
雅紀「んもー(笑)
あーまだ口の中血の味がする！！」
いつもの明るさで彼はみんなと少しホッとしたように話していた。
怖いくせに
怖かったくせに
俺を庇ったりして、自分が殴られて
ほんとそういうとこ、バカだよ。
雅紀「ニノも強気だったね！
なんだっけ？
”お友達のくせに”
とかめちゃめちゃ煽ってた(笑)」
潤「あーあれは笑った(笑)
そのせいで雅紀が殴られたりして。」
翔「雅紀が殴られたのは松潤のせいだな(笑)」
雅紀「ほんとほんと！
余計なことするからぁ」
智「でもとりあえず解決したのかなぁ」
潤「まあ次あいつが来たら俺がどうにでもしてやるよ。」
翔「いや、俺がやってやるって。」
みんなの会話を聞いてるうちに、何故か自分の口元に違和感を感じた。
あれ…
俺、笑ってる…？
それにいち早く気づいた相葉さんは早速いじり始める。
雅紀「あひゃひゃ！
ニノちゃん何その顔ー！！
ニノちゃんらしくないじゃん！！」
智「ニノ、そんな顔もできるんだね〜」
潤「お前、そうやってもっと笑ってればまだ可愛げがあるのに。」
翔「いつもムッスーっとしてるからな(笑)」
なんだか最近、こいつらによくいじられてる気がするのは気のせいか。
いや、そんなはずない。
和也「…………………………………帰る」
雅紀「ちょっと待ってよーー(笑)
ニノちゃーーーーーーーん」
相葉さんの顔に本当の笑顔が戻った気がして、俺は嬉しかった。
いつもいつも我慢して
俺の前ではずっと笑ってて
心配かけまいと、一人で苦しんでて
壊れてしまった時、俺は何をしてあげた？
俺だけじゃどうすることもできなかった。
むしろ相葉さんから逃げてきた。
自分を守る為に…
多分俺は、自分が一番かわいいのかもしれない。
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作者名：haru | 作成日時：2020年8月31日 13時
