頭を下げる理由 ページ21
和也side
潤「…ってな訳だから。」
潤くんが俺に昨日のことを全て話してくれた。
和也「…」
いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
何故？
和也「…なんであんたが俺にそんなこと言うのさ。
俺にどうしろと？」
潤「…だから何とかしてやってよ。」
和也「はぁ…？」
潤くんは首だけで頭を軽く下げる。
こいつ、俺がヤンキーだとでも思ってんの？
いきなり呼び出されたから何かと思えば…
確かに翔さんは心配だけど、俺が何をどうすりゃいい訳…？
潤「…雅紀は無理だろうし、
リーダーだってそういうの好むタイプじゃないだろ？」
和也「…あー
はいはい。また消去法ね。
……いやでも俺だってヤンキーじゃないんだから。」
なんで皆俺に相談を…
それにしても何故潤くんは俺に頭を下げるんだ…？
相葉さんの時も、山田に殴り掛かってたし、考えるよりまず行動！って感じの奴なのに…
潤くんは何も答えず俯いていた。
彼が何を考えているのか俺にはわからない。
でも、自ら行けない理由が何かあるのかもしれない…
和也「……相葉さんの時は、協力してくれたじゃん。」
俺の言葉に潤くんはゆっくり顔を上げた。
和也「潤くんさ、まだ俺たちのこと、仲間だと思ってないでしょ？」
潤「…そ、そんなんじゃねぇよ。
いや…違う…」
ストレート過ぎたか…？
潤くんは戸惑っていた。
俺が見る限り、潤くんは仲間とか友達を大事にして
仲間の為に率先して動くタイプだと思ってる。
でも頑なに俺たちを『仲間』だと言わない。
自ら歩み寄ろうとはしない。
何かが彼の足を止めている
…そんな気がした。
和也「…わかった。
何とかしてみる。」
俺はそう言い残して、教室に戻った。
潤くんの顔は見ずに…
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作者名：haru | 作成日時：2020年8月31日 13時
