違和感 ページ21
和也side
和也「あれ？相葉さんは？」
教室に戻ると、そこには大野さんと翔さんしかいなかった。
智「ゴミ捨てに行ったけど…
ちょっと遅いね。」
翔「誰かとくっちゃべってんだろ。
あいつコミュニケーションおばけだからな。」
ごみ捨て…？
もう掃除の時間は終わってる。
それなのに誰かと喋ってるっていうのは考えられなかった。
彼はああ見えて真面目だから。
和也「ちょっと俺、見てくる。」
智「あ、うん。」
翔「子供じゃないんだからいーだろうに。」
最初歩いていたのが、だんだん早歩きになり、そして徐々に走り始める。
なんだろう…
嫌な予感がする…
あの頃と状況が重なる…
その時、廊下にいた女子生徒が話しているところが耳に入った。
「あれ、やばくない？
先生呼んできたほうがいいかな…」
「う、うん…
喧嘩…じゃないし、いじめ…？」
和也「っ…！」
俺は思わず女子生徒を呼び止めた。
和也「誰が？」
女子生徒は驚いた表情をしたけど、俺の短い質問を理解してくれて
「名前はわからないけど…
5人くらいの男子が1人の男子の胸ぐらを掴んでて…」
「1人のほうは細身の人で…」
理解した。
俺は女子生徒にこう言った。
和也「ありがと。
先生呼んできてくれる？」
2人の女子生徒は小さく頷いた。
俺はさっきよりも急いで走り出した。
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作者名：haru | 作成日時：2020年7月12日 20時
